【第6回】共有名義の不動産はなぜトラブルになりやすいのか
事例
Fさん(77歳)は、長男と一緒に二世帯住宅に住んでいます。
この住宅は、住宅ローンの関係もあり、
Fさんと長男の共有名義になっています。
現在は特に問題なく生活していますが、
Fさんは最近、次のような不安を感じています。
「もし自分が認知症になったら、この家はどうなるのだろうか」
例えば、
・家を建て替える
・売却する
・賃貸に出す
といった判断が必要になった場合、
長男だけで決めることができるのでしょうか。
問題になりやすいポイント
不動産が共有名義になっている場合、
重要な行為を行うためには共有者全員の同意が必要になります。
例えば、
・不動産の売却
・建て替え
・担保設定(住宅ローンなど)
などです。
そのため、もしFさんが認知症になり、意思表示が難しくなった場合、
長男が一人で不動産の売却などを行うことはできません。
その結果、
・成年後見制度を利用する
・家庭裁判所の手続きが必要になる
など、不動産の活用が難しくなる可能性があります。
行政書士としての提案
このような場合、家族信託を利用することで
不動産の管理権限を整理する方法があります。
例えば、Fさんが元気なうちに
財産を託す人・・・Fさん
財産を管理する人・・・長男
という形で信託契約を結び、
Fさんの持分を信託財産として管理してもらいます。
こうしておくことで、
将来Fさんの判断能力が低下した場合でも、
長男が信託契約に基づいて不動産の管理を行うことができるようになります。
まとめ
共有名義の不動産は、
・相続
・売却
・認知症
といった場面で問題が生じやすいと言われています。 家族信託を利用することで、
将来の不動産管理をスムーズに行えるようにすることができます。
