【相続・遺言 第2回】よくある相続トラブル① ~遺産分割でもめるケース~
相続トラブルで最も多いのが、「遺産の分け方」をめぐる争いです。
「うちは仲がいいから大丈夫」と思っていても、
実際に相続が発生すると状況は一変することがあります。
今回は、代表的なトラブル事例をご紹介します。
ケース1:不動産しか財産がない
被相続人の財産が自宅不動産のみだったケースです。
長男:同居していたため「自宅は自分が相続したい」
次男:公平に分けるべきとして「売却して現金で分けたい」
このように意見が対立し、話し合いがまとまらなくなります。
不動産は簡単に分割できないため、相続トラブルの大きな原因になりやすい財産です。
ケース2:「公平」と「平等」のズレ
相続では「法定相続分=平等」とされていますが、
必ずしもそれが「公平」と感じられるとは限りません。
例えば、
・長男は親と同居し介護をしていた
・次男は遠方で関与が少なかった
この場合、長男は
「自分の負担を考慮して多くもらうべき」と考えます。
一方、次男は
「法律通り平等に分けるべき」と主張します。
この感情のズレが争いの本質です。
ケース3:話し合いがまとまらない
遺産分割協議は、相続人全員の合意が必要です。
一人でも反対すれば成立しません。
・連絡が取れない相続人がいる
・意見が対立している
・そもそも話し合いに応じない
こうした場合、家庭裁判所での調停・審判に進むことになります。
ここまで進むと、時間も費用も大きくかかります。
なぜトラブルになるのか?
主な原因は次の3つです。
・遺言書がない
・財産の内容が不明確
・生前の意思が共有されていない
つまり、「準備不足」と「コミュニケーション不足」が主たる原因です。
まとめ
遺産分割のトラブルは、
・不動産の扱い
・感情の対立
・合意形成の難しさ
といった要素が絡み合って発生します。
これを防ぐためには、生前の対策(遺言書・話し合い)が極めて重要です。
次回は、「生前贈与が原因で起こる相続トラブル」について解説します。
