【成年後見シリーズ第8回】任意後見人は誰に頼むべきか ― 後悔しない選び方

事例

Hさん(74歳)は、現在も元気に生活しています。
将来に備えて任意後見契約を検討することにしました。

ただ、ひとつ大きな悩みがあります。

「任意後見人を誰に頼めばよいのだろうか」

Hさんには子どもが2人います。

長男は近くに住んでいますが、仕事が忙しく、
なかなか時間が取れないようです。

一方、次男は時間に余裕はありますが、
少しお金の管理に不安があります。

また、親族以外にも、

・長年付き合いのある友人
・専門職

など、いくつか候補が考えられます。

Hさんは、

「誰に頼むのが一番よいのだろうか」

と迷っています。

問題になりやすいポイント

任意後見制度では、

本人が自由に任意後見人を決めることができます。

これは大きなメリットですが、
同時に「誰に頼むか」という問題も出てきます。

任意後見人には、

・財産管理
・各種契約手続き
・生活に関する手続き

など、様々な役割があります。

そのため、

・信頼関係があるか
・財産管理を適切に行えるか
・継続的に関わることができるか

といった点を考えて選ぶことが大切です。

また、親族に依頼した場合でも、

・他の家族との関係
・将来の負担

などを考えておく必要があります。

行政書士としての提案

任意後見人を選ぶ際には、次のような点を考えておくことが重要です。

まず、信頼できる人であることが最も大切です。

任意後見人は、本人に代わって財産管理や契約手続きを行うため、
強い信頼関係が必要になります。

次に、継続して関わることができるかという点です。

任意後見は、長期間続く場合があります。
そのため、生活環境や年齢なども考えておく必要があります。

また、場合によっては、

・親族
・専門職

を組み合わせて考える方法もあります。

例えば、

・普段の生活のサポートは家族
・財産管理は専門職

という形で役割を考えるケースもあります。

なぜ家族信託ではなく任意後見なのか

家族信託では、財産を管理する人(受託者)を決めることになります。

しかし、任意後見人は、

・財産管理
・介護サービスの契約
・施設入所契約
・生活に関するさまざまな手続き

など、生活全体を支える役割を担います。

そのため、

・将来の生活全体をサポートしてほしい
・契約手続きまで任せたい

という場合には、任意後見制度が適していることが多いといえます。

まとめ

任意後見制度では、自分で任意後見人を決めることができます。

そのため、

・信頼できる人か
・継続して関わることができるか
・財産管理を任せられるか

といった点を考えて選ぶことが大切です。

将来の安心のために、
元気なうちからしっかりと準備しておくことが重要です。