【第3回】本人の意思はどこまで尊重されるのか?
― 同意と意思確認の考え方 ―
今回の要綱案(案)で、最も重要なキーワードの一つが
「本人の意思の尊重」です。
補助開始については、原則として本人の同意が必要
とする考え方が明確に示されています。
これは、
「支援の名のもとに、本人の意思を無視しない」
という強いメッセージでもあります。
もっとも、現実には
・同意の意味を十分に理解できない
・同意を表明すること自体が難しい
というケースも少なくありません。
そのため要綱案では、
本人が同意を表明できない場合であっても、
一定の要件のもとで補助を開始できる余地を残しています。
ただしその場合でも、
・本人の生活状況
・これまでの価値観や考え方
・支援の必要性と範囲
を裁判所が丁寧に検討することが前提とされています。
重要なのは、
「本人のためだから」という理由だけで決めてしまわない
という姿勢です。
改正の方向性は、
「守る」ことと「決めさせる」ことのバランスを取り直すことにあります。
成年後見制度を考える場面では、
「本人のためにどうすべきか」
「家族としてどこまで決めてよいのか」
悩まれる方が少なくありません。
今回の改正議論が示しているのは、
「本人の意思を中心に考える支援」の大切さです。
とはいえ、実際の判断は簡単ではありません。
当事務所では、
・ご本人の状況
・ご家族の不安
・制度上の選択肢
を整理しながら、無理のない支援の形を一緒に考えています。
「これでいいのか迷っている」段階でも、どうぞご相談ください。
