【第1回】成年後見制度はなぜ見直されるのか?

成年後見制度は、認知症や知的障害、精神障害などにより判断能力が十分でない方を守るための制度として、2000年にスタートしました。
財産管理や契約行為を支援するという重要な役割を果たしてきましたが、近年、制度そのものの見直しが強く求められるようになっています。

その背景にあるのが、「保護が強すぎる制度になっていないか」という問題意識です。

現行の成年後見制度では、後見が開始されると、本人ができることが大きく制限されます。
一度利用を始めると、判断能力が回復しない限り、原則として制度をやめることもできません。

その結果、

・本人の意思が十分に尊重されない

・「支援」より「管理」が前面に出てしまう

・制度利用をためらう人が多い

といった課題が指摘されてきました。

こうした状況を踏まえ、法制審議会では、
「本人の意思を尊重しつつ、必要な支援を必要な範囲で行う制度」へと
転換する方向で検討が進められています。

法制審議会民法(成年後見等関係)部会第32回会議(令和8年1月13日開催)で審議された
「民法等(成年後見等関係)の改正に関する要綱案(案)(1)(説明付き)」は、
今後、「成年後見制度はこれからどう変わろうとしているのか」を理解する上で大変重要です。
そこで、このブログで、できるだけ分かりやすく解説していきます。

成年後見制度は、「いざ必要になってから考える」ものと思われがちですが、
実際には 元気なうちに知っておくことが、将来の安心につながります。

「制度の話を聞くだけでもいいのだろうか」
「まだ先の話だが、何を知っておくべきか知りたい」

そのような段階でも、問題ありません。
当事務所では、成年後見制度や任意後見について、
今の状況に合わせた分かりやすい説明を心がけています。
気になることがあれば、お気軽にご相談ください。